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2023年2月8日

嶋村チョイス!今月のKEY PERSON

氏名:NGUYEN THIEN BAOさん
会社名:SHIFT ASIA CO.,LTD.
役職:Director

「嶋村チョイス!今月のKEY PERSON」第40回を始めます!
どうぞよろしくお願いします。それでは Baoさん、自己紹介をどうぞ!

Baoさん:Nguyen Thien Baoと申します。1987年生まれで今年35歳になります。出身はベトナム南部のニャチャンです。家族構成は、奥さんと子供が2人(7歳と4歳)です。休日はジムやプールに行ったり、家族と一緒に遊んだり、カフェでコーヒーを飲みながら仕事をしたりして過ごしています。

(SHIFT ASIA社でDirector職を務めるBaoさん)

Q.ご本人学歴、そこからSHIFT ASIA との出会いまで
地元の高校を卒業後、ホーチミン工科大学に入学しました。1年後、文部科学省の奨学金を頂き、2007年から日本の北海道にある釧路高専へ留学しました。そこで3年間勉強し、東京工業大学の情報工学科へ編入しました。そこで2年間勉強した後、東京大学の大学院情報工学科へ進学しました。その1年後、シンガポールにあるアメリカのソフトウェア企業から内定をもらったため、院を辞めてシンガポールへ行きました。そこでは1年半程セキュリティサービスの開発をしました。
その後、ベトナムへ帰国する予定があり、日系企業へ転職すると同時にベトナムに帰国しました。そこでは英語を使って営業を担当しました。ですが、元々、情報工学を勉強していたため、学んだことを活かしたくエンジニアの仕事に戻りたいと思っていました。ちょうどその時、親会社のSHIFTがベトナム法人立ち上げスタッフの募集をしているのを見つけ応募して、2016年5月よりSHIFT ASIAへ入社しました。
当初SHIFT ASIAはソフトウェアテスティング業務だけを行っており、その中で、私はSHIFT ASIAの唯一のエンジニアとしてソフトウェアテスティングのためのツールの開発を担当してました。他のメンバーはテスターとテスト設計者だけのまだ小さな組織でした。

Q.入社してから大変だったこと、成長のきっかけになった出来事はありますか?
ロボット制御をやってみたいと宣言してROBOTCOMへ入社しましたが、それまでの経験が生産技術だったため、基本知識がなく、入社後はかなり大変でした。
3~4カ月の間、深夜1時頃まで会社に残って勉強しました。皆が帰宅した後、最後に工場を閉めて帰るという生活でした。本を読んでもそれだけでは理解できないので、上司にお願いして案件を担当させていただきました。他の方のやったものを参考にしたり、トライアンドエラーを繰り返し、自分の作りたいものを作りました。
部品を壊したり、数百万円の損失を出してしまったりした苦い経験もありますが、ROBOTCOMの良いところは、一度の失敗は許容してもらえる、というところです。その失敗を活かして、次以降に成功できれば良いという社風があります。お蔭で入社して1年半たったころ、ようやく一人で色々なことができるようになり、案件ロットが億単位の案件も担当できるようになりました。

Q.現在ご担当されているお仕事内容について
私はソフトウェアテスティングのためのツール開発を行っていて、本業のソフトウェアテスティングを行ってはいませんでしたので、自分のしていることが直接売上に貢献できていないと感じていました。その点が初めのころ辛かった点です。
それから会社全体の事業内容が変化していき、2017年7月頃からセキュリティテスティングサービスをアジア側で展開することになり、その新事業部の立ち上げを行いました。テスト自動化チームとセキュリティテスティングチームの二大柱ができ、売上アップに貢献できたり、チームを拡大したりすることによって、自分の会社での存在意義を感じることができとても嬉しく感じました。
SHIFTグループ全体のサービスと戦略を変えて、2019年に東証一部へ上場(現在は東証プライム上場)して、ソフトウェアテスティングだけでなく、お客様のサービス作りへも事業領域を拡大しました。UI/UXはどのように作ったらお客様が使ってくれるかとか、一連の工程について総合的なサービスを提供しています。

「ソフトウェアテスティングならSHIFTへ」から「ITサービス作りと言えばSHIFTへ」と企業イメージも変化させていきました。そして、現在では30社ほどのグループになりました。お客様のニーズに合わせて、ソフトウェアを作ってサービスを展開したいなどの要望にお応えして、開発の仕事も年々増加しています。

Q.現在ご担当されているお仕事内容について教えてください。
開発部門の責任者をやっています。業務は大きく分けて2つあります。1つは案件を取ってくるための提案を行うこと、もう1つは部門の管理(メンバーの管理、アサインの管理、メンバー育成等)です。難しい案件がある場合は案件に対してソリューションの提供も行っています。

(Year End Partyにて 社員皆さんの前で発表を行った際の1枚です)

Q.SHIFT ASIAで働く上で、Baoさんの今後の目標(夢)は何ですか?
会社をもっと成長させていきたいと思っています。具体的には、現在の200名から、500名規模の会社を目指したいです。その為にはマネージャーを育成し、組織の体制を強化しなくてはいけないと考えています。
人材の育成においては、レベルごとにその少し上のレベルのモデルを設定し、そこを目指してもらうことでレベルの向上を図っていきたいです。
また、500名規模の大きな会社へ成長するためには、現在よりもっと高いレベルのサービスを提供していかなくてはなりません。お客様にとってSHIFT ASIAが価値のある会社でなければならないと思っています。SHIFT ASIAはアウトソーシングの会社なので、どれだけサービスの品質を担保できるかが重要になります。開発者や案件に携わるメンバーは自分の成果物の品質をお客様に対してどれだけ担保できるか、という点に力を入れて、お客様へ品の高いサービスを提供したいと考えています。

Q.御社ビジネスでの業界最新トピックを教えてください。
最近の傾向はやはりDX(デジタル・トランスフォーメーション)です。インターネットが普及し、様々なデバイスが増えていますので、インターネットの安全性が特に重要になっています。仮想通過ではハッキング被害なども出ています。そのため、我々は単純にアプリケーションを作ってリリースして終わり、というのではなく、品質を担保できる開発、安全性の高い開発手法を研究しています。具体的には、開発者はライブラリに脆弱性がないか、とか自分の書いているコードが安全であるか、を可視化できる開発プロセスがありますので、その開発プロセスを用いてモニタリングを行います。セキュリティと開発を組み合わせてサービスを提供できる、というのがSHIFT ASIAの強みになります。将来は我々のアプリケーションをオープンソース化して提供して社会に貢献したいと思っています。

Q.Baoさんから見た日本人の印象
日本人は規律があって、常に物事を改善することが得意だという印象があります。主にSHIFT ASIAで働いていての印象になりますが、業務改善のサイクルがとても速いと感じています。できそうだなと思ったらすぐ試してみて、失敗しても、失敗から学び、次に改善する、というPDCAを行っています。そのサイクルが速いので、ビジネスの展開が早いと感じています。
しかし他方で、日本はステップを踏んでの改善は得意ですが、リスクを取ってのイノベーションはあまり行わないように感じています。例として、私が日本に留学した2007年頃、日本の携帯電話の成長がすごいなと感じていました。ところがその後に、iPhone3が発売され、iPhoneシリーズの急速なイノベーションに驚かされました。その点では欧米に比べて力が弱いように思います。なるべくリスクを取らない傾向がありますね。

Q.ベトナム/ベトナム人をもっと知るため、日本人へのアドバイス
ベトナムにいる日本人の方へのアドバイスとしては、職場のベトナム人スタッフとの飲み会に参加してください。仕事だけでなくプライベートの時間を共に過ごすことでもっとベトナム人と仲良くなれると思います。話をしていく中で、その方の故郷、家族のこと、ベトナム国の文化、考え方の理解が深まり、そこから信頼関係が出来上がっていくと思います。

(Year End Partyにて マネージャー&日本人社員の方との記念撮影)

Baoさん取材ご協力いただき、ありがとうございました!

【インタビュアー】
パートナー兼ハノイ支店代表 嶋村 拓史(しまむら・たくじ)
連絡先:(Tel) 090-1828-660 (Mail) takuji.shimamura@hrnavi.com
コメント:ベトナムで人材採用のお手伝いをしております!人材の件でご相談ございましたらいつでもお問い合わせください。

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