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2022年9月7日

人材から人財への道のり::VOL 58::反論したがるベトナム人(その2)

本ブログの第47話:反論したがるベトナム人では反論したがるベトナム人をテーマに考察しました。生きる力の現れ(だろうと考えています)として、相手の意見に反対したがる姿勢がよく見られます。いったん相手の立場になって、相手の意見を受け入れてから反論すべき、というアドバイスはいくらでも言えますが、習慣化できるまで、私の経験上では半年以上~(場合によっては)数年もかかるケースが珍しくありません。考え方を改めてもらうために反論するぐらいなら、代替案を提案してください、という対応もそれなりに効果的ですが、本当に頭を使って、代替案を持ってくる人は実に少なく、大概はそう言われて、思考停止して黙るようになるだけで、考える習慣ところか、黙る習慣になってしまいます😂

先日、ちょっとした笑い話がありました。
出張でThang Long 2工業団地のクライアントへ訪問することになりました。工場なので、ガードマンに訪問申請書を提出する必要があります。訪問申請書に、会社名、氏名、面談者名、時間を記入して渡し、それを受けたガードマンが事務所に電話して確認し、許可されたら通してもらえます。
そこでのガードマンの言い方に私は驚きました。
「フク(私)という日本人が○○さんとの面談で来ています・・・」でした。私の見た目はスーツ着用、ひげをはやしているので、やや日本人みたいとよく言われていますが、訪問申請書にはしっかりとベトナム人の名前を書いたにも関わらず、日本人似ベトナム人ではなく、フクという日本人として認識されるのは、とても意外で複雑な気持ちでした(笑)。そのガードマンだけだったらまだしも、2社目のガードマンも「フクという名前の日本人が来ています」と続けます。笑い話ではあるものの、2社も連続で経験するとさすがに私もなんでなんだろうと考えたくなります。

ガードマンの頭には2つの情報が入ってくるはずです。視覚的に日本人だという情報が1つ目、フクという名前でベトナム人だろうというのが2つ目の情報です。矛盾しているので、正しい情報を判断して、最終的な選別をする必要があるところに、選別しないで認識してしまっているように思います。別の観点からいうと、最初の認識で、最終認識として固定化して、その後の情報が入っても最初に入った認識を改めない。考える習慣がないことも言えます。笑い話ではあるものの、我々の脳の働きと、考えることの大事さ(考えないことの恐ろしさ)を改めて認識させられました。

そういう意味で、相手の立場になって考えるというのは自分と相手の違いを認識した上で、なぜそうなのか分析する(考える)作業だと思います。
①違いを認識する→②考える→③融合する、というプロセスこそが人間の成長ではないでしょうか?このプロセスをしっかりと繰り返し、繰り返す回数の多い人ほど賢くなりますし、問題(違い)を放置したり、問題回避するような人はいつまで経っても成長しないのも、これで説明できます。であれば、このプロセスを意図的に訓練させれば、超スピードで成長させることができるのではないかと考えています。

以下、訓練するための例としての題材です。

題:下記の意見を支持する理由を3つ以上挙げてください。
・部下の方が上司より権力持っているはずである。
・お給料は全員同じがよい。
・新入社員はお給料が一番多く、上に行くほど給料が減るようなシステムは合理的である。
・お店などで、値付けしないで、客の満足度次第で、客が支払金額を決める世界が良い。
・農業などを除いて、できる産業は夜勤にすればよい。

正しいかどうかよりも、反論を招くようなお題ほどよいわけです。反論したい欲望を抑えてでも支持する意見を述べるのは、実はとても大変な作業です(笑)。しかし、意図的に繰り返して、練習すれば、そのうちに反論欲望も減り、物事は二元性であることに気づき、すべてにおいて客観的に見えるようになるだろうと私は考えています。

最近私(フク)は、上記のような手法をさらに磨いて、社員のレベルアップに役立つ研修を行っております。読者の方でもし興味がある方がいらっしゃれば、ぜひ取り入れてみたらどうでしょうか。お気軽に連絡ください。世の役に立てたら幸いです。

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プロフィール
Nguyen Dinh Phuc
E-mail: nguyen.dinh.phuc@hrnavi.com
Tel: 097 869 8181

国費留学生として、選ばれ、1996年~2006年まで日本で留学と仕事を経験したのち、ベトナムに戻り、日系企業に対して、経営助言のコンサルティングをしました。ベトナム人は比較的にレベルが高くないという実態をなんとかしたく、2010年からアイグローカルリソースを創設、ベトナムにある人材のレベルアップを会社のミッションに、日々、努力しています。

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