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2019年12月12日

HRnavi×宝塚医療大学のコラボ企画

学校名: 宝塚医療大学
氏名:留学生別科別科長 佐々木さん
留学生別科/介護福祉別科 竹村さん

今回、宝塚医療大学の皆さまに取材協力いただき、介護福祉での人材活用における展望などお話を伺いました。現在注目される日本の労働人口減少に対策を講じるため、ベトナム人を日本に招致して、学校教育から雇用確保まですべてやっていきたいとのこと。下記参照くださいませ。

Q.宝塚医療大学の紹介をお願いします。
佐々木さん:本学は、保健医療学部に理学療法学科・柔道整復学科・鍼灸学科の1学部3学科からなる医療系大学です。
この3つの学科とも外国人の方が勉強することはできますが、日本人同様に国家試験に合格しなければ仕事ができません。国家試験に合格しても就労ビザが発給されるのが、現在のところ「理学療法士」だけという制限があります。

私共には全国にグループ校があります。すべて医療系で、保健医療学部以外にも歯科衛生士学科や看護学科があり、日本人の方が勉強されています。その中で理事長がこれからは理学療法、柔道整復及び鍼灸の分野のグローバル化を推進したいとの想いから、ホーチミンの医科薬科大学や台湾の大学と提携させていただいています。学術的に提携するというのもありますが、介護の分野でベトナムの豊富で優秀な人材に来ていただいて、介護の中でもリーダー的な存在を育てたいと考えています。これから先長いスパンでやっていきたいと思っています。
そのような流れで、本学3学科とは別に、留学生別科、介護福祉別科について2020年4月より第1期生を受け入れるため、私達は募集活動をしています。

竹村さん:
私は留学生別科と介護福祉別科両方の事務を担当しております。
大きな話にはなってしまうのですが、アジア健康構想というものがございまして、安倍政権が少し前から打ち出しているものなのですが、アジアの諸外国に対して介護の分野で日本がリーダー的存在になるべく動いています。
本学はもともと柔道整復、鍼灸が設立母体になっており、理事長が公益社団法人の全国柔整鍼灸協同組合理事長も兼ねています。人材を育てて現場に送り込むという現場主義の発想からの成り立ちです。今回は医療と特に密接に関係ある介護福祉の分野で一歩踏み出そうというのが今回の計画です。

Q.募集内容についてお聞かせください。
佐々木さん:留学生別科に第一期生として100名を募集しています。
条件は「日本語能力がN4レベル以上であること」が必要となります。また、経費支弁書類等の必要書類もありますので、家族の了承が得られる方です。そして入国管理局の審査に合格する必要があります。
留学生別科で1年間、あるいは1年半(今後申請予定)日本語を学習していただいた後、介護福祉別科で2年間学んでいただきます。本学学部、他大学・専門学校へ進学するか選択することも可能です。N2をお持ちの方は直接介護福祉学科の方へ入学いただけます。
留学生別科の1年間は私費で来ていただいて、その後の介護福祉別科につきましては2年間の勉強の費用を介護施設さんが全額負担(貸与)、その後その施設で5年間働いていただく中で少しずつ月2~3万くらいを返していくという形になります。留学生別科から介護福祉別科へは内部進学になるので入学金の20万円は不要になります。

大阪府では介護福祉士の資格取得をめざす方などを応援するために資金の貸付を行っています。福祉協議会への申請が了承されると修学資金として毎月5万円ずつ、入学準備金20万円、就職準備金20万円、国家試験受験対策費用4万円(1年度当たり)の合計2年間で168万円が大阪府から貸付を受けることができます。大阪府の施設へ就職して5年間働くことで返済が免除されます。国では介護福祉士が足りないので各都道府県に予算を充てています。当面は継続されるという話です。
大阪府から出たお金を貯金するなり返すべきところにそのまま充てるなり、留学生の方が自分でしっかり考えていただくのですが、中には5年間続けることができない方もいるようで、そこが一番難しいところです。ですから、ベトナムを出国する前にしっかり介護の仕事とは、こんなもので、こんなこともやらなければならない、ということを日本語学校で教えていただくこともありますし、私達の方でわかりやすいビデオにしたりして説明していかなければならないと思っています。ベトナムでは介護というものは家で自分達で面倒をみるものなので、なぜ施設に入ってやるのか、というところから説明させていただくことが必要だと思います。アルバイトで介護施設の仕事を実際に見ることで自分はできるのか、施設側もこの人は介護の資質があるのかどうなのか、ということを見極める期間があった上で決めていただくのが良いと思います。

竹村さん:
現在、介護施設をかなり回っておりますが、学費の問題をクリアするため介護施設と私共が連携を取り、入学時点である程度就職先が見込めるというスキームになっています。

Q.ベトナム視察に来られたのはなぜですか?
佐々木さん:
私は日本語教育に約20年携わってきましたが、ベトナム人の学生は明るく、優しいですよね。すぐ打ち解けるし、真面目です。そうでない人もいますが(笑)勉強はみんなしっかりやりますし。そういうところはすごく信頼できる人材が多いので、そういう意味では日本の施設で求めるレベルも達成できると考えています。カンボジアや、ミャンマー、インドネシア、ネパールといった国々も周りから聞いたり勧められていますが、まずはベトナムかなと思っていまして、その後に続く国々は先程の国々かと思っています。
ベトナムには日本が大好きな方も沢山いらっしゃいますし、日本企業とのパートナーシップを結んでいる企業も多いです。日本語ができるベトナム人の方、ベトナム語ができる日本人の方も増えていますので、今一番いい時期ではないかと思っているところです。

Q.今後の展開についてお伺いできますか?
佐々木さん:
介護福祉士の中でもリーダー的な存在を目指すには、日本語でしっかりコミュニケーションが取れるレベルまで上げないと厳しいと考えています。留学生別科でまず日本語をきちんと勉強し、N2レベルまでにして、その後2年間介護福祉別科で勉強し、国家試験に合格後、就労ビザが出ますので、日本に残って働いていただいて、就職先の介護施設の中でも外国人実習生のリーダーになるような人材を育成したいと考えています。もしくは、ベトナムに戻ってベトナムの介護のこれからを引っ張っていく人材になっていただく。そのためにも日本レベルの介護を身に着けていただいて、日本で求められるホスピタリティをベトナムでもやる。ベトナムの方はすごく親切ですし、お年寄りに優しく、明るいので、日本人が求める介護福祉士としての姿がすごく感じられます。

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【インタビュアー】
ハノイ支店マネジャー 嶋村 拓史(しまむら・たくじ)
E-mail: takuji.shimamura@hrnavi.com
Tel: 090 1828 660

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