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2018年7月18日

輝く日本人
Vol 13::ALSOK VIETNAM SECURITY SERVICES JSC. 奥村さん

氏名:奥村 一樹
会社名:ALSOK VIET NAM SECURITY SERVICES JOINT STOCK COMPANY
役職:Vice Branch Manager

オフィス玄関入口のALSOKロゴの前で撮影させて頂きました。
手に持っているのはAED(自動体外式除細動器)です。
一般の方よう設計されています。

現場の警備員の集合写真です。
皆さんの日々安全を私達が守ります。

現場の視察も行います。
ベトナムでは、危機意識はまだまだ低く、警備診断(周辺環境や建物の特徴から警備上の弱点や防災上の問題点を把握するもの)により、施設管理者へ各種アドバイスをしています。

AED(自動体外式除細動器)

玉川:本日はよろしくお願い致します。先ずは簡単な自己紹介をお願い致します。

奥村さん:ALSOKベトナムの奥村です。1980年生まれの東京育ちです。4年制大学卒業後、2003年にALSOKに入社しました。入社後、約1年間は、東京都内で機械警備隊員(契約先からの異常警報を受信した際、現場に駆けつけ異常の確認をする仕事)に携わっていました。契約先は主には会社事務所、店舗、学校などです。時には警察と共に侵入犯を検挙した事もあります。また、2年目からは、同じく東京都内で新規開拓営業に携わることになりました。その後、2011年8月から海外事業部に異動することになり、現在に至るまでここベトナムホーチミンで活動しています。

幼い頃からスポーツをやっており(野球、サッカー、アメフト、ラクロスなど)、体力には自身があります。また、もともとは東京消防庁で働くことを夢見ており、その中でも海外への災害派遣に憧れていました。その夢は結果的に断念した訳ですが、人の役に立ちたいという根本の思いは強く、当社に入社しようと決心しました。

玉川:人の為に役立ちたいと活動をされている姿は素晴らしいです。現在、ベトナムで勤務されている経緯を教えて下さい。また実際にベトナムに来られて如何ですか。

奥村さん:もともと海外志望は強く、社内の海外公募に応募していました。特にベトナムを希望していた訳ではありませんが(その他ASEAN各地区にも多数現地法人があります)今ではベトナムに来たことを非常に良かったと思っています。ALSOKではASEANの中でも特に経済成長が今後もますます加速するベトナムの今後の展開に期待しており、営業体制も強化しています。そのような国で勤務できることは非常にやりがいを感じています。また、子供を3人連れて家族帯同で赴任していることもあり、赴任前は不安もありましたが、生活環境は良好で家族皆快適に生活しています。特にベトナム人の人間性(人懐っこい、優しい)が好きで、ベトナム料理もとても気に入っています。

玉川:私もベトナムに来て、5ヶ月になりますがこの国をとても気に入っています。ベトナムに来て直面した問題、またそれに対する解決策など何かありますか。

奥村さん:医療面については特に心配しています。ALSOKはAEDの販売及び一次救命トレーニング(心肺蘇生法)なども行っています。万が一の際、一般の方が一次救命処置を行う事は日本では当たり前ですが、ここベトナムではまだ普及していません。ベトナムでは日系商業施設、アパートメント、企業、工場などにAEDを設置しており、各々の設置先のスタッフにも一次救命、AEDの重要性の説明、トレーニングを実施しています。AEDの普及活動から一般市民が万が一の状況に遭遇した際、しっかりと対応し救命率をあげたいという思いを強く持っています。ベトナムは医療水準が低いのでALSOKとして出来ることをしていきたいと思っています。

また、 ベトナムでは、危機意識はまだまだ低く、警備診断(周辺環境や建物の特徴から警備上の弱点や防災上の問題点を把握するもの)により、施設管理者へ各種アドバイスをしています。セキュリティ機器の設置の提案も行いますが、お金のかからない運用ルールの変更や新設、従業員への教育も行ったりしています。

玉川:医療関係者だけの対応だと限界があります。しかし、AEDや心肺蘇生法などを一般市民の方が習得される事で救命率の向上は大きく期待されます。またこういった活動をされているALSOKさんは本当に素晴らしいです。現在、ベトナム人と接した中での人的な悩みごと、解決方法など何かありましたら教えて下さい。

奥村さん:当社はベトナム語しか話せないスタッフが多いです。直接レクチャーすることもあり、コミュニケーションは不可欠です。私は相手に配慮して出来る限りベトナム語で話しかけるように心掛けています。その他、昼食を一緒に取ったり、毎月誕生日会をしたり、社員旅行に行ったり、出来る限りベトナム人スタッフとコミュニケーションを図ることを意識しています。

基本的な考え方として、「ここはベトナム、ベトナム人社員が主役である」というスタンスで仕事をしています。日本人の考え方やスタンダードを強要する事はしません。もし、相手が上手く理解できていない場合は、いくつかの選択肢を出して、どの選択肢は一番お客様にとって安心感があるか、快適か、満足度があるか、を考えさせています。本人がじっくり考えて出した結論は、日本人である私の考えとほとんど同じで、それ以降はアドバイスなしでもお客様側にたった上手な判断ができるようになります。

信頼関係のできたベトナム人スタッフとの絆は非常に強いものであり、上司を尊敬する姿、先を予測した行動、気遣いなど、それは日本人を越える場合もあります。

玉川:コミュニケーションは不可欠ですね。特に言葉が伝わり難い状況だとより一層重要になってきますね。奥村さんの今後のキャリアビジョンを教えて下さい。

奥村さん:近年、顧客数も急激に増加しており、営業サポート体制含め更なる人員補充が必要になっています。

ベトナムに赴任して8年が経過しました。これからも人の役に立つことを仕事のやりがいとして携わり、この道のプロフェッショナルとして活動していきたいと思います。壮大な夢ではありますが、ベトナムの警備業の変化に少しでも貢献したいです。ベトナムでは警備員であることを自慢できる人はまだ少ないと思います。その社会を変えて、若い人たちが警備員になって人の役に立ちたい、社会の安全に貢献したい、と思えるような仕事にしたいと考えています。

また、これからはベトナム人の活躍を見ていきたいと考えています。今までは日本人が営業と品質管理を主に携わっていましたが、ここはベトナムなので、これからはもっとベトナム人が活躍してほしいと考えています。その為には人材教育に力を入れ、育てていくことが必要になります。出来る限り主体的に動くことが重要です。少しでも彼らの成長をサポートしていくことが必要で、その取り組みとして、出来る限り彼らに考えさせるようにしています。本来、こちらから主体的に指示をすることで物事はスピーディーに進みます。しかし、あえて先ずは自分で考えさせることでそれが成長に繋がり、またそういったことを日々教育訓練の一環として取り組んでいます。

玉川:素晴らしいです。警備員の増加、強化する事によってこの国の安全をこれからも守って頂きたいです。 これからベトナムにくる日本人に向けて何かメッセージがあればお願いします。

奥村さん:ベトナム人から学ぶべきことはたくさんあります。特に人思いで、人助けには熱心に関わってくれますし、また両親に対する思いを大事にしています。またワークライフバランスをうまく活用しており、見習わなければならない部分は本当にたくさんあります。ベトナムに来られた際はベトナム人とたくさんコミュニケーションを取り、いろんなことを学ぶ機会を作って頂きたいです。また、日本にいる時には気付かなかったことがベトナムに来た事で気づくことも多々あります。こちらに来たことで自分の立ち振る舞いだったり、言動、働き方など日本人としての誇りを大事に持つようになりました。また海外にいる日本人同士の関係性も日本にいた頃より良い人間関係が築けているように思います。また、ベトナムは非常に生活もしやすいですし、仕事をする上でも生活をする上でもお勧めです。また路上で食事をする事があり、仕事の後に夜風を浴びながら飲むビールは最高です。

玉川:ベトナムは生活がし易いですし、人も素晴らしいです。本当にお勧めですね。本日は色々と貴重なお話をお聞かせ頂きありがとうございました。大変参考になりました。

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インタビュアー
玉川 裕記(たまがわ・ひろき)
E-mail: hiroki.tamagawa@hrnavi.com
Tel: 090 3611 365

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