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2018年1月17日

輝く日本人
Vol 7::Vietnam Smile Company Limited 大島さん

氏名:大島 多希也さん
会社名:Vietnam Smile Company Limited
役職:マネージャー

入口の前で。スマイル幼稚園という名前の通り、スマイルがモチーフ。大島さんの笑顔も素敵です。

オフィススタッフのみなさんと。お正月らしく、門松も飾っています。

渡辺:本日は取材を受けていただきありがとうございます。まずは簡単に自己紹介をお願いいたします。

大島さん:大島多希也です。1993年生まれで、現在25歳です。ベトナムに住んで今年の4月で4年目になります。大学の卒業とともに渡越し、今の会社に就職しました。現在はホーチミン初のベトナム人向け日本式幼稚園『スマイル幼稚園』の運営マネージャーとして働いています。オープンから約半年後の入社当初には20数名だった園児も現在は約60名となりました。

渡辺:日本式の幼稚園となると、具体的にどういった取り組みをされているんですか?

大島さん:日本式の教育をスマイル幼稚園では4Sとしてまとめています。Smile(笑顔)、Safety(安全)、Self reliance(自立)、Splendid manners(マナー)の頭文字をとっていて、この方針に則り、日々の活動が行われています。日本でもベトナムでも、子どもへの愛情は変わらないです。ただ、教育方法やしつけの仕方など、異なる点もあります。子供の事を一人の人間として尊重し、彼らの気持ちを第一に考えて教育を行っています。
また、日本語と英語の語学教育や、日本ならではの知育玩具を取り入れた取り組みも実施しております。他に、月1回の園外保育では日系工場の見学に行くこともあります。

渡辺:幼稚園での教育から、日本とは大きく違いますね。大島さんは新卒ですぐにベトナムに来られたとのことですが、元々幼稚園の運営に興味を持っていたのですか?

子供たちとピース。教室に入った途端、子供たちが駆け寄ってきます。

大島さん:大学時代は人材教育に関わることがやりたいと漠然と思ってはいましたが、自分の中に具体的にこれがやりたいという目標は無かったんです。なので、他の業種に向けても就職活動はしていましたね。他社から内定を頂いたものの、どうしても自分の中に違和感があり、お断りしました。そんな時に出会ったのが、今の上司でした。自分の中に漠然と抱いていた気持ちから、話を聞いてみて、自分がこの先進んでいきたい道を具体的にイメージすることが出来たんです。すぐにベトナムに向かい、1週間のインターンを通して、今の会社で働くことを決断しました。保育や教育を専門に学んでいた訳でもないので、決断してからはとにかく勉強の毎日でしたね。

渡辺:そうなんですね。ベトナムで働きたいという気持ちはあったんですか?

大島さん:いえ、それも元々あまり考えていなかったです。大学1年生の頃から、留学をしてみたいという気持ちはありましたが、結局行けませんでした。東南アジアも、大学2年生の時に1週間タイに旅行したくらいですね。ただ、英語は好きだったので、学生時代は勉強していましたよ。途中からは勉強としての英語よりもコミュニケーションのための英語を身に付けたいと思って、英語ミュージカルのサークルに所属したんです。稽古期間には1日中英語しか話さないので、自然と話すことに慣れることができました。

渡辺:ミュージカル!是非今度見てみたいですね。今はどのくらい英語を使っていますか?

大島さん:基本的にスタッフとのコミュニケーションはすべて英語ですね。日本人スタッフで、現在ベトナムに常駐しているのは僕を含めて2名のみなので、日本語も日常的に使っています。

渡辺:様々な環境の変化はもちろんのこと、文化的にも違う面も多いですが、困った事はありますか?

大島さん:日本の常識とは、まったく違うということはよくわかりました。ベトナムでは家族を何よりも優先したり、文化は大きく違いますよね。例えば仕事の納期が守れなかった時や遅刻した時なんかも、それが普通という感覚です。仕事の位置づけが、日本とは違いますね。

渡辺:確かに、日本とは大きく違う面ですよね。どのように解決されているんですか?

大島さん:大事にしているのは、まず自分自身が日本人としての働き方をしっかりと見せるということです。真面目に頑張っている姿を見せたり、細かいことまで絶対に気を抜かないこと。先頭に立ってそういった働き方を見せることによって、周りのスタッフも日本人の働き方を理解してくれるようになりました。あとはともかく密にコミュニケーションを取るということですね。ベトナム人だからと一括りにせず、必ずひとりひとりと信頼関係を築き、理解し、相談できる相手となることが重要だと思います。

渡辺:マネージャーとして素晴らしい考え方だと思います。今後はどのようなステップアップを考えていますか?

大島さん:引き続き、ベトナムに貢献していきたいと考えています。今見ている1歳~5歳の子たちもこれから大きくなって、いずれはベトナムという国を支える人間となっていきます。開園4年目となり、前年にようやく卒園生を送り出すことが出来ました。教育には時間がかかるということを、身をもって経験しています。今後はより多くの方にスマイル幼稚園を知ってもらい、利用してもらいたいので、直近は幼稚園の増築や2つ目の幼稚園を開園することが目標ですね。

お仕事中の大島さん。入口すぐのオフィスで毎日子供たちに挨拶をします。

渡辺:私は同学年の1992年生まれですが、素晴らしい考え方を持っていて尊敬します。大島さんの原動力はどこにあるのでしょうか?

大島さん:僕の名前は『多希也』なのですが、多くの希望が叶う、という意味で付けられたんです。名前の通り、ともかく自分自身が希望を叶え、希望に溢れる人間でいたい、という気持ちは常に持っています。自分がこういう在り方でいたいから、こうしたい。チャンスがあれば、常に挑戦し続けていきたいと考えています。

渡辺:名は体を表す、とはまさに大島さんのことですね。最後に一言お願い致します。

大島さん:私はベトナムがとても好きです。こうして働かさせてもらってますし、温かい人ばかり。この恩を返して行こうと思ってます。特に、これからのベトナムを担う子どもたちのために、尽力していきたいです。
また、初めてホーチミンに来たときは、同年代の仲間はごく僅かでした。しかし、今は多くの仲間に囲まれています。この同年代の仲間たちと、ベトナム、ひいては日本を盛り上げて行きたいと思っています!

渡辺:本日はありがとうございました。

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プロフィール
渡辺明日香(わたなべ あすか)
E-mail: asuka.watanabe@hrnavi.com
Mobile: +84-909-484-365

1992年生まれ、東京都出身。
日本で3年半の勤務を経験後、更に海外で活躍する日本人を増やしたいという思いから
2017年にHRnaviに入社。
現在はホーチミンを中心にベトナム人、日本人の採用コンサルタントとして従事。